Monday, February 9 2009

Abuse of Google

One of the other students in my reading class has a habit of typing in his material really small with no space between lines, in a gothic kanji font. His vocabulary lists are done the same way, and have some other formatting quirks as well.

Several weeks ago, he brought one in that runs to a page and a half of small print, plus an equal amount of vocabulary, and he’s showing signs of becoming a bit cranky that we keep passing it over in favor of other material. He’s a nice guy, if a bit intense, so I figured I’d take a stab at it this weekend, so I’d be ready to read the first few paragraphs out loud at the next session.

Yeah, well, screw that idea. With no room to write in notes or furigana, reading the old-fashioned language of a classic fairy tale was just not worth it. So I went looking for an online version that I could print out in a more useful format.

The story is “Tengu no Kakuremino” (“The Goblin’s Invisibility Cloak”), and I found at least a dozen versions of it, from the modernized to the dumbed-down, but only one seemed like a very close match. Problem was, the hosting site just wouldn’t let me read it.

The site is bunko.channel.or.jp, and it’s not available outside of Japan. It’s apparently a free e-book site for cellphone users, and while they let Google in for indexing, their PHP code rejects attempts to retrieve the complete page. No problem, says I, clicking on the ‘cached’ button, but they had a surprise in store for me: Google’s cache won’t show me the second page.

I know they’ve got it, because I can search for text that appears only on the second page, and see it highlighted with a sentence or so of context. Hmm…

So I’m extracting it a sentence at a time with carefully defined searches. This is still faster and easier than trying to read my classmate’s tinyfonts version and type it back in. And I’ve already caught four errors in his version, so now we have another good reason not to read it this week…

[Update: my classmate got his version from japanesepod101.com, a for-pay podcast, and apparently they never noticed the mistakes when they were recording the story.]

[Update: this story is most definitely in the public domain, so there’s no reason for me not to post the reassembled text below the fold… (formatting will be cleaned up later)]

天狗の隠れ蓑

 とんと昔あったと。
 ある所に、博奕打ちがいたと。あるとき、博奕ですってんてんに負けてしまった博奕打ちは、丘に上がり、ふてくされて、ひっくり返っていたと。
「あああ、今日はついてないなあ。何かいいことないかなあ。こんな田舎にくすぶっていないで、いっそ京都か大阪へ出て、でっかい勝負をやってみたいものだ」と、独り言をつぶやいて、懐をさぐると、穴のあいた小銭が一個出てきたと。
「お、まだ銭があった。しかし、これ一個じゃ、勝負にならない」
 博奕打ちは、小銭を目にかざして、遠くを見るふりをしたと。
「おっと、出た、出た、京都が出た。京都はきれいな町だなあ。今度は、出た、出た、大阪が出た。大阪はにぎやかな町だなあ」
 そう言っていると、天狗が現われたと。
「お前、京都が出た、大阪が出たとぬかしておるが、そんな小銭の穴から、本当に京都や大阪が見えるのか」
「見えるとも。これはおれの宝なんだもの。京都であろうと、大阪であろうと、どこでも望むところを見せてくれるんだ」
「そんな重宝なものがあるのか」
「あるとも」と、博奕打ちは、小銭を目に当てて、
「おっと、出た、出た、江戸が出た」とやったものだから、天狗は、どうしても、小銭で、のぞいて見たくなったと。
「その小銭をちょっと貸してくれないか」
「だめだよ。大事な宝なんだから」
「ちょっとでいいんだ」
「だめ、だめ、貸すわけにはいかない」
「それなら、わしの宝を貸すが、どうだ」と言って、天狗は汚ならしい蓑を出したと。
「そんな汚ならしいものが、どうして宝なんだい」
「これは、隠れ蓑といって、これを着れば、姿をくらますことができる」
「へえ、そんな重宝なものがあるのかい」というわけで、二人は小銭と隠れ蓑を、取り替えたと。天狗は、小銭を目に当ててみたが、
「おい、見えないぞ。京都も大阪も、どこも見えないぞ。こら、わしをだましおったな」と、天狗が振り返ったときには、もう博奕打ちの姿はなかったと。
 天狗が小銭でのぞいている間に、隠れ蓑を着てしまっていたんだね。
 博奕打ちは、自分の姿が本当に見えなくなったのかどうか、初めは自信がなかったのだが、
「おい、どこへ隠れた。こら、隠れ蓑を返せ!」と天狗が叫んでいるのを見て、これは本当に見えなくなったのだ、と悦に入って、スタコラサッサと、丘を駆け降り、町へ行ったと。
 町を歩いても、誰も博奕打ちに気が付く者はいなかったと。
「やっぱり、この隠れ蓑は本物だったんだ。これはいい物が、手に入った」と、博奕打ちはすっかりうれしくなったと。
 まず、手始めに、酒屋へ入ってみたと。そして、店の酒を、ゴブゴブゴブゴブ飲んだが、誰にも気付かれなかったと。いい気持ちになった博奕打ちは、次に腹を満たすために、団子屋へ入り、お団子をたらふく食べたと。今度も気付かれなかったと。
 博奕打ちは、ふと帰りしな、呉服屋へ入り、女物と男物の着物を一着ずつ盗んだと。そして、わが家の入り口で、隠れ蓑を脱ぎ、女房に声をかけたと。
「今帰ったぞ。今日はついていた。この着物を賭で取ってきてやったぞ」と言って、盗んだ着物を女房にやったと。
 博奕打ちは、酒と団子で腹はいっぱい、急に眠たくなったので、隠れ蓑を部屋の隅に置いたまま、眠ってしまったと。
 女房は、掃除をしようと、部屋を片付けているうちに、隅の方に汚ならしい蓑を見つけたと。
「どこで拾ってきたんだろうね。こんな汚ないもの」と言って、女房はその蓑を、かまどで燃やしてしまったと。
 さて、博奕打ちが起きると、蓑がない。
「おい、ここにあった隠……いや、蓑、蓑をどうした?」
「ああ、あの汚ないの、燃やしてしまいましたよ」
「燃やした? あれは重宝な……、いや、どこで燃やした?」
「かまどですよ」
 博奕打ちは、大急ぎで、かまどへとんで行ったと。そして、灰を指でつまんでみたと。すると、灰がついたところだけ、指が消えて見えなくなったと。
「まだ、大丈夫だった」と、博奕打ちは、裸になり、水をかぶってから、かまどの灰をベタベタと体に塗りまくったと。 女房が驚きあきれているうちに、博奕打ちの姿は、まったく見えなくなってしまったと。
「ひと稼ぎ、行ってくるぞ」という姿のない声が聞こえたかと思うと、ペタペタという足音が遠ざかって行ったと。
 博奕打ちは、まず元気づけに、と酒屋へ入ったと。そしてガブガブ飲んだと。飲んでいるうちに、唇のまわりの灰が、はげたと。
「ありゃ、口が……口の化け物だ」
 ほかは見えなかったけど、口だけが現われたんだね。
「口の化け物が、酒を飲んでいるぞ!」
 博奕打ちは、逃げ出したと。その拍子に、水溜まりに足を突っ込んだと。今度は、足首から下、両足の灰がはげたと。
「口と、足だけの化け物が走っているぞ」
 酒屋の小僧さんが、棒を持って追いかけて来たと。ワンワンワンワン、犬も追いかけて来たと。
 二階の出窓の鉢植えに、水をやっている人がいたと。下の道を、口と足だけの化け物が走ってきたので、びっくり仰天し、水をやる手元が狂ったと。水は下の道までこぼれて、走って来た博奕打ちの、お尻に、ビシャッとかかったと。お尻の灰が、はげたと。
「口とお尻と足だけの化け物が走っているぞ」
 ワイワイガヤガヤ、ワンワンガヤガヤ、大勢の人が道に出て来て、博奕打ちを追いかけたと。
 博奕打ちは、橋の上で、両側から追いつめられ、犬にかみつかれるやら、棒で叩かれるやら、逃げるに逃げられず、ついに、川へとび込んだと。
 灰は全部はげてしまって、博奕打ちは素っ裸で、捕まってしまったと。

昔こっぽり、てんぽろりん。